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2005年10月16日 (日)

身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ(11)
政治家よ、おまえもか

 会計検査院には、警察の不正経理を追及する気概も、組織力もないことがはっきりしたので、私は、次の拠りどころを国会議員に決めた。

 既出のジャーナリスト、寺澤有氏のつてを借り、私は、2001年の秋、社民党の北川れん子氏、民主党の枝野幸男氏、共産党の吉川春子氏(実際の応対は秘書)を議員会館に訪ね、警察の実態を訴えた。

 私は、その中で、枝野氏には特に期待していた。当時、氏は党の政調会長代理だったし、役人とやり合う姿が、テレビで何度も放映されていたからだ。

 1998年、警察庁等が入る合同庁舎が、東京・霞が関に建築中だった。枝野氏は、この建物の設計図の中に、職員の福利厚生のためのプールがあることを発見し、建築中の現場に乗り込んだのだ。それを、テレビカメラが追った。

 建物の地下に、まだコンクリートむき出しの状態ではあるが、いかにもプールらしき形状のものがあった。

 枝野氏は、その場に呼び出していた建設省(当時)の役人に詰め寄る。

「役所の建物にプールがあっていいはずがない!」

 しかし、役人はぬけぬけと答えた。

「これは、非常用の貯水槽です」

 これには、テレビを見ていた多くの国民が失笑した。どう見てもプールサイドとしか思えない空間、多くの人間の出入りを予想させる階段の作り。これが貯水槽か?

 これらの点を枝野氏に突かれ、役人は、最後はしどろもどろとなり、その後、「貯水槽」は「倉庫」へと設計変更された。

「枝野氏なら、役人のデタラメを本気で追及してくれる」

 私は確信し、いつにも増して熱心に、警察の裏ガネづくりを語った。氏は一言。

「うーん、どこにでもあることだからなあ…」

「はあっ?」

 私は、我が耳を疑った。これが、あの枝野氏の発言か?

 20分ほどで、枝野氏は、資料を秘書に渡しておくよう言い残して、そそくさと出ていった。

 テレビ用のポーズを真に受けた私が甘かったということだ。

 結局、他の2氏も、国政調査権を駆使するなどして頑張ってはくれたが、大きな成果は得られなかった。

 政治家もだめか…と落ち込んでいると、今度は警察官僚出身の代議士が、私をつぶしにかかった。何とも姑息な手段で。

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