身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ(27)
愛媛県警・2人の内部告発者Ⅰ
2004年5月、北海道警が、旭川中央署、弟子屈署についてのみ、捜査報償費の不正経理を認めた頃、愛媛県では、元大洲警察署会計課長が、匿名で、同県警の捜査報償費支出のデタラメぶりについて告発していた。
元課長は、不正経理の証拠となる「ブツ」を持っていたため、地元の一部メディアが大きく取り上げたが、中央までは届かず、県警も、「内部調査する」とだけ発表した。
私自身も、北海道との2本立てで飛び回る資金的余裕はなく、やむなく、地元の報道だけで、事態の推移を見守っていた。
しかし、その年の夏、やはり私は、愛媛に飛ぶこととなった。自分の財布の中身に構っていられない事態になったからだ。
7月、私の携帯電話に、南海放送の記者から、こんな電話があった。
「今、愛媛県で、県警の不正経理を匿名で告発している人が、『告発本』を書きたいと言っています。大内さんは、その道では経験者なので、彼の相談に乗ってあげてほしいんですが」
私に否応あるはずもなく、ぜひ、早急に本人から電話してきてほしいと、私は記者に伝えた。
数日後、その電話はかかってきた。単なる取材相手としてだけでは終われなかった、亀岡信夫氏(当時52歳)との最初の「接触」だった。
亀岡氏は、「本を出版したい」という一心で、そのノウハウについて、私を質問攻めにしたが、私には何とも気になる1点があった。氏は、匿名で告発本を出版したいというのだ。私は、こう言うしかなかった。
「小説ならともかく、告発本を匿名でというのは無理です、信憑性が疑われますから。出版社は乗ってきませんよ」
亀岡氏は、匿名にこだわる一方で、県警の内部調査班による圧力についても打ち明けた。
「(大洲)署にあった裏ガネづくりの証拠品を持ち出した私の行為が、窃盗にあたるかのように言われました。それに、これ以上騒ぎが大きくなったら、私を不正経理の幇助で起訴するとも言っていました。匿名のままでは、変な容疑でパクられてしまうのでしょうか」
亀岡氏は迷っていた。実名で討って出るか、このまま引っ込むか。一時期の私自身を見るようだった。
私は、「事務職員」だった亀岡氏の内部告発を、尻切れトンボに終わらせたくなかった。「警察官」や、「元警察官」の内部告発は増えていたが、勤務の大半で会計事務に携わる「事務職員」の内部告発は、その当時、全国でも、私が最初で最後だったのだ。
愛媛県警で勤務していた亀岡氏と警視庁で勤務していた私の、お互いが持っている裏ガネ情報をすり合わせれば、常に「自治体レベルの問題」と、高見の見物をきめこんでいる警察庁を慌てさせ、追い詰める第一歩になるかもしれない。私は、氏を必死に説得した。
「本を出すのなら、その前に、中央のメディアで、名前と顔を出して告発しておくことが不可欠です。それが、警察から身を守る一番いい方法でもあります」
匿名告発の危うさは、すでに実例があった。
「相手が匿名なら、警察は、やりたいことができます。検察庁の不正経理を内部告発しようとした三井環(みつい・たまき)元大阪高検公安部長が、その直前に、別件で逮捕されたのがいい例です。とにかく、1度取材させてください」
私は、亀岡氏の了解をとりつけた。そして7月21日、私は松山空港に飛んだ。とりあえず自腹だが仕方がない。氏の仕事後に待ち合わせるため、その日は泊まりになってしまうが、それも仕方がない。この取材の成果をどこかに発表して、経費として請求しようと、私は意気込んでいた。その意気込みが、後の私の勇み足を招く要因にもなるのだが。
亀岡氏の自宅や職場からさほど遠くない八幡浜市に、私は宿をとり、夕方、ホテルのレストランで、氏と会った。
亀岡氏は、とても疲れた表情だった。しかし、話の内容は、驚くべきものだった。
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愛媛県警・2人の内部告発者Ⅰ:
» 高知県特別監査 高知県警の捜査費の一部を違法と断定 [市民オンブズマン 事務局日誌]
高知県警捜査費の特別監査を行っていた高知県監査委員は06/2/22に監査結果の報告書を知事と議長に提出し、捜査費支出の一部を「違法・不当である」と断定しました。
全文(PDF)は高知県監査委員のページで読めます。
http://www.pref.kochi.jp/~kansa/toku.pdf
概要は以下の通り。
(1)監査の結果、合計3,378 件、17,919,881 円(監査対象の34.9%)を以下の1.~3.とし、1.と2.は「違法・不当である」と断定した
1.支出の実体がな... [続きを読む]
受信: 2006年5月 2日 (火) 11時11分
» 第1回『警察官のためのなんでも電話相談』06/5/20-28 [市民オンブズマン 事務局日誌]
内田@全国オンブズ です。
警察職員OBと、市民オンブズマンの弁護士有志で構成する
「明るい警察を実現する全国ネットワーク」は、現場の警察官や
その家族にとって自分たちの悩みを安心して相談できる“場”として、
第1回「警察官のためのなんでも電話相談」を行います。
詳しくは、「明るい警察を実現する全国ネットワーク」ホームページを
ご覧ください。http://www.ombudsman.jp/akarui/
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『警察官のためのなんでも電話相談』(2006.05)
1... [続きを読む]
受信: 2006年5月15日 (月) 19時38分

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