鳥越俊太郎と盗聴法、共謀罪、『オーマイニュース』(17)
『オーマイニュース』傀儡編集部
2006年12月20日午前、西野浩史(にしの・ひろふみ)氏(当時、『オーマイニュース』デスク)が『オーマイニュース』編集部で仕事していると、呉連鎬(オ・ヨンホ)氏(『オーマイニュース』最高経営責任者)から会議室へ呼ばれた。呉氏はいきなり、こう告げた。
「今月いっぱいで(あなたを雇うのは)終わりです」
予想もしない言葉に、西野氏は絶句した。呉氏は「何かありますか」と尋ねたが、西野氏は「大変残念です」としか答えられなかった。
2006年9月、西野氏は『オーマイニュース』に「デスク」として採用された。それまでに呉氏から2回、面接を受けている。ただし、鳥越俊太郎氏(『オーマイニュース』編集長)は同席していない。
採用時、試用期間が3カ月間設けられていた。とはいえ、入社早々、西野氏は、二木頼之氏(『オーマイニュース』デスク)、平野日出木氏(同)と等しく働き、当番で早朝や土曜日、日曜日も出社した。
会議室で呉氏から解雇を言い渡された西野氏は、編集部へ戻り、二木氏と平野氏に報告した。両氏とも初耳で、驚いたり、失望したりした。
翌々日(12月22日)、西野氏は鳥越氏へメールを送った。以下、一部を引用する(ママ)。
すでにお聞きになっているかも知れませんが、私はオ代表から「3カ月の試用期間が終わるので、今月いっぱいで任期満了にする」と20日午前申し渡されました。つまりこの年の瀬に実質的な解雇ということです。
全く唐突な話だったので、数時間頭の中が真っ白になりました。オーマイニュースならぬオーマイゴッドです。私はオーマイニュースの発展のためほかの同僚と努力をしてきたつもりです。会社への背信行為はむろんありませんし、解雇を予告するような注意をあらかじめ受けていたこともありません。
編集長や一緒に仕事をしている仲間から「NO」と突きつけられたならまだしも、私の実務をほとんどご存じないオ代表がこのような判断をしたこと自体、私は理解に苦しみます。
私の上司である編集長を飛び越えてのオ代表の言動には疑問をぬぐい去ることができません。
オーマイニュースがジャーナリズムを標榜するのであれば、一人ひとりの人間を大切にしなければならないと思います。そこには市民記者は当然、スタッフも含まれると思います。
お体のことで大変な時にこのようなメールを差し上げるのは大変心苦しいのですが、ジャーナリストである編集長にぜひお聞きしたいのです。今回の件についてどのようにお考えですか。
同日、鳥越氏から西野氏へ返信メールがあった。以下、一部を引用する(ママ)。
ちょっと待ってよ!? ええっ? そんな唐突な話、僕も聞いいてないよ。僕があまり行ってないので、強く言う権利はないのは分かるのだけど僕に一言の相談もなくそんな事態が進行しておることに驚きを隠せないねええ。
最近、オ代表のやることはどうなっているのか? 訳分からんねえ。至急連絡を取って聞いてみるよ。今は事情が分からんのでそれぐらいしか言えんけど。
2007年1月13日、増田美智子・『JANJAN』記者(当時)が鳥越氏に電話取材したとき、西野氏が解雇された問題も取り上げている。そのやりとりは下記のとおり。
増田記者 あの、『オーマイニュース』でですね、いろいろ、その、社員の方が辞めてらっしゃるみたいですけども、人事権は編集長の鳥越さんにあったんですかねえ?
鳥越氏 人事権はボクにはありません。
増田記者 あっ、そうなんですか。
鳥越氏 人事権は取締役会でしょう。
増田記者 はい、はい、はい。
鳥越氏 それは、編集権と、それから、その、会社の、全体の人間とは、また別ですからね。私は編集のほうの最高責任者ではあるけれども、人事とかそういうのは、また別でしょう。どこの会社だって、そうでしょう。
増田記者 ええ。
鳥越氏 どこの新聞社だって、じゃあ、編集局長が人事権持ってますか。
増田記者 どうして皆さん辞めるんですかねえ。
鳥越氏 それはボクは知らないよ、細かいことは。それは、それぞれの個々の事情があるんじゃないですか。
増田記者 年末にも、その、西野デスクが辞めてらっしゃいますけども、その経緯っていうのは?
鳥越氏 それはボクは知らない。
増田記者 あっ、ご存じない?
鳥越氏 ボクも最近聞いただけだ。
増田記者 あっ、そうなんですか。
鳥越氏 まあ、それは、そういうのは、もう、あの、『オーマイニュース』の広報か、『オーマイ……』、呉連鎬さんか、そういう、『オーマイ……』、『オーマイニュース』の、えー、そういう総務関係のほうにきいてもらわないと、ちょっとわからない。
増田記者 わかりました。
(以上、音声ファイルは増田記者提供)
こうして見てくると、『オーマイニュース(日本版)』で「編集長」や「デスク」という肩書きを有していても、それに見合う情報や権限は与えられていないことがわかる。『オーマイニュース(日本版)』も『オーマイニュース(韓国版)』と同様、呉氏がコントロールする、いわば傀儡(かいらい)編集部だ。
そのため、もともと呉氏自身が情報源である記事・「鳥越編集長、辞任へ 後任決まらず~迷走続くオーマイニュース」(『JANJAN』2007年1月11日付)に対し、『オーマイニュース(日本版)』編集部が「まったくの事実無根」として記事の削除と謝罪文の掲載を求める「告知」を出すという喜劇も起こる。
なお、前出・返信メール(2006年12月22日付)以来、西野氏は鳥越氏から連絡を受けていない。
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『オーマイニュース』傀儡編集部:
» 自己矛盾の共謀罪自民党修正案に野党、日弁連反発!〜「共謀罪は不要」 [情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士]
朝日新聞によると、【国会審議が立ち往生している「共謀罪」の創設法案を再検討し、対象犯罪を大幅に絞り込む検討を進めていた自民党法務部会の小委員会(笹川尭委員長)は27日、国会に提出済みの政府案に対する修正案要綱の骨子をまとめた】という。これって、矛盾してねぇ。だって、政府は、いまも、次のような主張を法務省HPに掲載している。
■■法務省HP引用開始■■
Q4 共謀罪は,たくさんの罪を対象としていますが,もっと限定できないのです... [続きを読む]
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