2006年3月30日 (木)

「北海道警が北海道新聞を脅した証拠文書」に新証言(2)

(他紙に知られてしまったからには、スッパ抜かれる前に、言い繕いだけはしておかなければ)

 と、道新は、すぐに、こう発表した。

「今年6月に依願退職した、東京支社の元営業部長が、営業広告費約500万円を私的に流用し、飲食費などに充てていた。元部長の退職後、内部告発があり、この事実が発覚した。元部長は、全額弁済を約束したので、刑事告訴はしない」

 読者はすでにお気づきだと思うが、道新は、ここでも2つのウソをついた。「愛人の存在」や「カネは愛人との生活費に使った」という事実を、「私的流用」「飲食費」にすり替え、さらに、発覚したのは、S部長の退職後だと言い放ったのだ。

 これは、まさに虚偽発表だ。

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2006年3月28日 (火)

「北海道警が北海道新聞を脅した証拠文書」に新証言(1)

 既報〈北海道警が北海道新聞を脅した証拠文書〉(以下、「証拠文書の記事」)に関し、筆者は、新たな証言を得ることができた。北海道新聞(道新)内部で、この件について、事情に詳しい立場にいる、X氏によるものだ。

 X氏は、まず、

「恥ずかしい限りですが、道新が、どんどん駄目になっているのは事実です。何から手をつけるべきかもわからない状況です」

と、現状を嘆き、次のように語った。

「あなたが、このブログの〈身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ(23)道警追及Ⅸ〉や『証拠文書の記事』で書いている内容は、概ね正しいと思います。だからこそ、ディテールの誤りで、全体の信憑性が疑われることがないよう、お話しするんです」

 X氏の証言や指摘、また、新たに判明した事実を踏まえ、室蘭・東京両支社での社員の不祥事(以下、それぞれ「室蘭事件」「東京の事案」という)後、道新が繰り広げた大騒動を再検証する。

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2006年3月20日 (月)

北海道警が北海道新聞を脅した証拠文書

 今、発売中の『週刊現代』(週現)4月1日号に、「新聞が警察に屈した日」と題する記事が掲載されている。原田宏二元北海道警釧路方面本部長の寄稿によるものだ。

 内容は、まさに、既報〈身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ(23)道警追及Ⅸ〉、そのものだ。私はそこで、裏ガネ問題や泳がせ捜査失敗で、道警を叩き続けてきた北海道新聞(道新)が、自らの不祥事隠蔽の失敗を道警につけ込まれ、屈服させられたことを報じ、また、そのことをマスメディアが何も論じないと糾弾した。

 今、なぜ週現が動いたのか。それは、道新が道警に脅かされたことを証する道新の内部文書を、週現が手に入れたからだ。それを原田氏に見せ、寄稿してもらったようだ。

 ただ、紙幅の問題もあって、この記事だけでは内容がよくつかめない。生意気だが、すべてがわかる形にしたいと考え、本稿を執筆することとした。

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2006年1月13日 (金)

警察の裏ガネづくりの証拠が消えている

 警察が裏ガネをつくるとき、支出調書や旅費精算請求書、領収証などの会計書類が偽造される。これらの保存期間が何年かご存じだろうか。

 会計検査院に「平成○○年度総理府(内閣府)一般会計証明書類」という文書ファイル名で保存されている、国費に関する会計書類は6年である。ただし、「満6年」ではなく、例えば、平成10年度(平成10年4月1日~平成11年3月31日)のものが、平成16年12月31日にまとめて廃棄されている。

 昨年(2005年)末、「平成11年度(1999年度)総理府一般会計証明書類」が保存期間満了となる予定だった。しかし、これが廃棄されることはなんとしても防ぎたかった。

 1999年9月、厚木署員らによる部下への集団暴行が発覚し(発生は同年3月~7月)、以後、次々と神奈川県警察本部の不祥事が露見する。世論が激昂するなか、各都道府県警察本部でも隠蔽されていた不祥事が発覚。現在へ続く、警察不信のはじまりとなった。

 つまり、1999年9月以降、世間の目が厳しくなるまで、警察はさほど注意深くなく、裏ガネをつくっていたとみられるのである。その痕跡は会計書類に残っているはずだ。

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2005年10月 5日 (水)

警察庁キャリアらも不正経理を認める

〈裏ガネが通達により上納されていた!〉〈上に厚く、下に薄く〉で報道したとおり、過去、警察が本来業務で裏ガネづくりを行い、それがヤミ手当として分配されたり、身内の餞別や飲食費、冠婚葬祭費用などへ支出されてきたことは間違いない。

 いくら狡猾な警察庁キャリアとはいえ、思わず事実を認める場合もある。2004年11月4日、参議院内閣委員会で以下のような質疑応答が行われた。

神本美恵子議員(民主党) これまでのご経験で餞別というようなことを受け取られたことありますか。

安藤隆春警察庁長官官房長 餞別制度につきましては、警察内部で、そういうものをなくすようにということは徹底を図っておりましたが、平成8年や9年の通達で完全にそれを徹底するということで、それ以後はないものと私は承知しております。

神本議員 今いみじくも餞別制度というふうにおっしゃいましたが、制度が2000年(ママ)以前までは存在したということだと思います。

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2005年10月 4日 (火)

上に厚く、下に薄く

 愛知県警察本部総務部総務課の裏帳簿によると、毎月、「月額旅費」という10万円から20万円の支出がある(当時、大卒初任給は5万円前後)。

 落合博実(おちあい・ひろみつ)元朝日新聞編集委員が内部告発者から説明されたところでは、これはヤミ手当で、総務課長が1万円から1万5000円、同次長が8000円から1万円、同係長が3000円から3500円、末端職員でも1500円から2000円が支給されていたという。

「『上に厚く、下に薄く』というのは、裏ガネ配分の基本です。しかも、全員が裏ガネの恩恵に浴することにより、共犯意識を植えつけ、内部告発者が出ないよう工夫しています。これは全国の警察でも行われている手口です」(落合元編集委員)

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2005年9月30日 (金)

裏ガネが通達により上納されていた!

 愛知県警察本部総務部の裏帳簿を見ると、裏ガネはほとんどカラ出張により捻出されていたことがわかる。

 1972年7月11日から同年同月31日までの総務部総務課の裏帳簿には、

〈昭和47年7月17日 概算旅費 第35号 99,220円〉

〈昭和47年7月22日 概算旅費 第37号武居他4名分 70,380円〉

〈昭和47年7月26日 概算旅費 第38号大橋始め3名分 35,850円〉

〈昭和47年7月26日 精算旅費 第31号本部長始め19人 44,565円〉

 と収入が記載されている。

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2005年9月29日 (木)

漆間“裏ガネ”兄弟

 1996年8月26日、『朝日新聞』(朝刊)は社会面トップで、愛知県警察本部総務部が長年、裏ガネづくりを行っていたとするスクープを掲載した。

《朝日新聞社が入手した文書類は、愛知県警本部の中枢部局である総務部の一九八二年まで十数年分の裏帳簿や旅行命令簿、伝票類など。関係者の話や帳簿類によると、総務部では当時、各課でカラ出張を行い、その旅費をプールする方法で裏金をねん出。裏金に回したのは、旅費予算の八割にものぼる。裏金の額は総務課だけでも年間五百万円を超していた。総務、会計、広報など五課があった総務部全体では、一千万円を超していたとみられる》

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2005年9月16日 (金)

松橋忠光元警視監からきいた「秘密」

 1984年、『わが罪はつねにわが前にあり』(松橋忠光著・オリジン出版センター刊)が出版されると、警察庁は大騒ぎとなった。そこには、警察組織が秘匿し続けてきた裏ガネづくりが暴露されていたからだ。

 松橋氏は1948年に警察庁入りしたキャリア。福岡県警察本部警備部長、内閣調査室(当時・現在、内閣情報調査室)勤務などを経て、1975年12月31日、退官。最後は「警視監」という「警視総監」に次ぐ階級であった。

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2005年9月13日 (火)

全国市民オンブズマン大会開催

ichikawa  2005年9月10、11日の両日にわたり、大分県別府市で、第12回全国市民オンブズマン別府大会が開催された。

 このイベントは、毎年1回、全国の市民オンブズマンが一堂に会して、1年間の各県の実績を報告し、意見交換を行うものだ。

 初日は「全体会議」が行われ、参加者約400名を数える中、各地から報告があった。北海道の市川守弘弁護士(写真)は、「まだ公にはしていないが」と前置きし、次のように語った。

「北海道警の裏ガネ問題(2003年に発覚した、捜査用報償費が全道で組織的に裏ガネにされていたという問題で、原田宏二元釧路方面本部長の告発などにより、道警はこの事実を一部認め、約10億円を道に返還したが、幹部がヤミ手当としてもらっていたことなどは一切認めていない)は、道警もこれで幕引きと考えているが、そうはいかない。知事や議会が動かないのなら、知事や議員を変えればいい。今、100万人署名の準備をしている」

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2005年9月12日 (月)

「捜査費」で宴会は年間1億円以上!

 会計検査院も、警察幹部らが「捜査費」(国費)で宴会を開いていることは問題視している。浅尾裕会計検査院司法検査課長が言う。

「(マスコミや市民オンブズマンなどの)情報公開請求などから、激励慰労費が多額に上っていることが明らかとなり、昨年(2004年)、会計検査院はその執行状況を検査しました。
 すると、1998年度から2003年度までの6年間で、約5億円(全国・以下同)が支出されており、2000年度から2002年度までの3年間では、毎年1億円以上も支出されていたことがわかりました」

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2005年9月10日 (土)

吉田正弘元愛知県警本部長は「捜査費」で宴会を認める

 筆者が情報公開法により入手した文書から吉田正弘元愛知県警察本部長(1994年7月27日~1996年8月20日・その直後、警察大学校長となり、1997年8月25日、退職)も、「捜査費」(国費)で宴会を開いていたことがわかった。

「7月分捜査費明細書」という文書によれば、「平成8年(1996年)7月11日」に「アイリス愛知」(名古屋市中区)で「240,000円」が、「平成8年(1996年)7月17日」に「名城会館」(名古屋市北区・現在は存在しない)で「168,000円」が、それぞれ「本部長激励慰労」なる名目で支出された。

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2005年9月 9日 (金)

漆間巌警察庁長官が「捜査費」で宴会を開いていた!

 漆間巌(うるま・いわお)警察庁長官(60歳)が愛知県警察本部長時代(1996年8月20日~1999年1月8日)、「捜査費」(国費)で宴会を開いていたことが、筆者が情報公開法により入手した「3月分捜査費明細書」という文書からわかった。

「捜査費」はその名前のとおり、「捜査」に使う費用。それが漆間本部長(当時)らの飲み食いに使われていたとなれば、国民から強い批判が巻き起こるのは必至だ。

 漆間本部長(同)が「本部長激励慰労」なる宴会を開いていたのは、「平成9年(1997年)3月6日」。場所は「名城会館」(名古屋市北区・現在は存在しない)で、金額は「150,000円」。

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